すばらしきイランの至宝 ~ペルシア絨毯の概略~

現在ロシアのレニングラード州サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館に収められています。

ペルシャ絨毯については、さまざまな言語で多くの本が書かれいます。そして、耐久力の長い実用品であり、美術品だということは、疑いなく証明されています。
産地の伝統で織り上げるペルシャ絨毯
ペルシャ絨毯は、作られた町の名前で呼ばれます、イスファハン・タブリーズ・クム・ナイン・カシャーン・ケルマン・ビジャー・シラーズ産ギャッベ等、他にもたくさんの織り産地があります。それぞれの町に伝統的なデザインや新しいデザイン、美しいカラーコンビネーション等があり、それぞれが、他の町で作られた絨毯とは異なった特色を出しています。そこが、一枚一枚違う絨毯になりペルシャ絨毯を価値あるものとして見られる点なのです。

ナイン(Nain)

地色がアイボリーの、落ち着いた色柄が多いため、日本家屋に良くマッチし、日本国内で、たいへん親しまれています。
有名工房 ハビビアン工房、ファクル工房、アハバン工房などが有名です。
タブリーズ(Tabriz)

ナイフの先に鈎針のついたような道具で、まるで機械で織るような、精確で緻密なできばえの、絨毯を織りあげてきます。 デザインには絵画や肖像画などもあり、壁掛けなどとして楽しめる絨毯も、他の産地の技術を圧倒しています。
有名工房 シールファール工房、シャーデマー工房、ナスロラザデ工房などが有名です。
クム(Qum/Gbom)

1930年代よりカシャーンの職人の技術指導のもと、絨毯が作られるようになりました。そして約30年あまりで、今までに何百年と歴史のある絨毯産地を抜き去り、現在ではイランの中で、絹の絨毯といえばクムと言われるようになっています。
新興産地の強みで、伝統にとらわれず、新しいデザイン・色・品質と、ありとあらゆる試みがためされ、現在のクムの絨毯が完成されたのでしょう。海外での評価が非常に高い絨毯です。
有名工房 ケルマニ工房、オリアイエ工房、ババイ工房などが有名です。
イスファハン(Esfahan)
サファヴィー朝(1587-1629年)シャー・アッバース一世の時代にペルシャ帝国の首都として、イスファハンの最盛期を迎え「イスファハンは世界の半分」とまで言われ繁栄を誇っていました。
絨毯産業が、本格的に動き出すのは、パハレヴィ朝に入ってからになります。絨毯を作る技術は、イラン最高技術を誇り、数多くの有名工房があります。
精巧なデザイン、豊富な色調、緻密な織り、品質の管理、どれをとっても一流の織り産地といえるでしょう。
有名工房 ハッサンダルダシティ工房、ダーバリィ工房、ドウリィ工房などが有名です。
ハッサンダルダシティ氏について
同氏は34歳で自分の工房を設立、伝統的な手法を活かしつつも、自身が追い求めるカラーを積極的に展開させ、完成度の高い独自のペルシャ絨毯を表現し続けています。
1997年には、絨毯製造者としては初めてジュネーブでグローバル・クオリティ・マネージメント賞を受賞、2003年にはワールドクラス・クオリティ賞を受賞しています。


ケルマン(Kerman)

絨毯のデザインは二種類あり、伝統柄の小花を多様したメダリオンと、キャフサデと呼ばれる無地のフィールドの、花柄のメダリオンがあります。後者はアメリカ向けデザインとして完成されました。
またケルマンより40㎞はなれたラバー村では、16~17世紀から、絨毯を織り始め、これは欧米で特に人気があり、品質・織ともに良いケルマン絨毯を織り続けています。
有名工房 フルーズィ工房、ヤズハリ工房などが有名です。
カシャーン(Kashan)

砂漠の中にあるだけに、自然環境に恵まれぬことが、手工芸産業の発展につながり、古くからタイル・陶器・絹織物などが作られていました。
絨毯はサファヴィー朝時代に、たくさんの名品があります。現在も伝統的な構図や、色使いのものが織り続けられていますが近年、新しいデザインの絨毯が織られ色調にも変化が見られます。
有名工房 シャドサル工房、マー工房、キャビール工房などが有名です。
シラーズ産ギャッベ(Gabbeh)

あなたの住まいにぴったりのサイズをご提案します

例えば、絨毯の長辺をザル、とかザールという単位で表現します。 ザルはペルシャの単位で約1m強の長さ。ドザルは2ザルの長さという具合です。
カーペットミュゼは、日本の住まいに合う、使いやすいサイズの絨毯を中心に、各サイズを豊富に取り揃えています。
ポシティ | 約50×80㎝ |
ザロチャラク | 約80×120㎝ |
ザロニム | 約100×150㎝ |
ドザール | 約140×200㎝ |
パルデ | 約160×240㎝ |
ガリ | 約200×300㎝~ |
※上記、サイズは産地により多少異なる場合がございますご了承ください。